講座名

主な研究

CSCW領域

・協調作曲システムに関する研究

ラナンキュラス

近年の音楽は,職業的ではない複数の個人が,パソコンやネットワークを使い,市場規範だけによらず,感性的な創造的活動として,音楽に関わっていると考えることができる.この時,コンピュータネットワークを活用したDTMやDAWを用いた協調作曲は, これらを積極的に支援するひとつの方法である.この方法は,従来のレコーディング・スタジオの利用と比較して 時間的・空間的制約が少なく,低コストとなる可能性がある. そのため市場規範に基づいている産業音楽にも貢献できる可能性がある. 反面,DAW等による楽曲制作は他のメンバによる楽曲のチェック機能が働きにくく, 音楽スタイルのパターン化,音源の固定化を招きやすいという欠点がある.そのため,それら欠点を克服し, 人間本来の感性にも基づく創造性を発揮的できる創造的な協調作曲の支援するシステムに関する研究を行なっている.

・読中共有のためのソーシャルリーディングシステムに関する研究

ラナンキュラス

近年の電子書籍市場の伸長に伴い,ソーシャルリーディングが一般化している.ソーシャルリーディングでは,書評などを用いて読書体験の共有が行われる.しかし,読前の過程・読後の過程の共有が主眼であり,読中の過程における共有の例は少ない.本研究では,読書行為論に基づき読中過程における反応の共有と可視化を行うことより,読中過程での読書体験の共有が可能なソーシャルリーディングシステムの実現を目的とする

HI領域

・共有ブロックを用いた実物体共有対称型遠隔地組立作業支援システムに関する研究

実空間での実物体を用いた組み立て,デザイン作業などを遠隔地から支援するシステムとして様々な研究が行われている. しかし,いずれの研究も作業「空間」の共有に主眼が置かれているため作業対象となる実物体の共有が困難である. 本研究では,作業対象となる「実物体」の共有に主眼をおき,ユーザの操作を自らが感知し遠隔地のユーザのへ, その操作を提示するインテリジェントな部品(共有ブロック)を実装することにより, 遠隔地においても実物体の存在の対称性を可能とする遠隔地作業支援システムの実現と評価を行なっている.

・中学理科を対象とした実物体指向仮想化学実験システムに関する研究

2015 年にデジタル教科書がすべての小中学校に本格導入される予定である. しかし,教育は教科書だけで行われるものでは無く必要に応じて副教材が用いられる. 本研究では,中学校理科の化学実験を対象として,実験で用いられる器具(ビーカー,スポイト等) を実物体指向デバイスにより実装することにより,現在の化学実験における問題を解決するとともに, 総合的な教育のデジタル化を行うシステムに関する研究を行なっている.

特別支援教育領域

・特別支援教育における書字学習支援アプリケーション「かける君(極)」に関する研究

ラナンキュラス

特別支援教育の対象となっている児童生徒の教育で重要な項目の1つに書字学習がある。 書字学習に関する既存のソフトや研究は文字や単語の学習が中心であり、また既存のシステムは指を使って書くものが多く、 学習のスタイルも自学自習型のものがほとんどである。そこで本研究では、①文章書字、②ペン入力③個別指導への活用の 3点を考慮したうえで、タブレット端末およびペン入力を用いて書字の学習支援を行うためのシステムに関する研究を行なっている。

・キャリブレーションフリーな視線入力装置を用いた「見る力」を促すトレーニング環境の構築に関する研究

ラナンキュラス

ベッドで寝たきりの生活を送る重度障がい者は物を注視し続けるための「見る力」が弱いため,状況に対する判断力が低くいといった問題を抱えており,見える力を身につけるための訓練が必要である。そのための視線入力装置を用いた既存の訓練システムでは、キャリブレーションの手間が問題視されている. 本稿では,この問題を解決するためのキャリブレーションフリーな訓練環境とそのための訓練アプリケーションの構築を行う.

過去の卒業研究

2018年度以前の卒業研究については,下のリンクから「情報メディア学講座」で検索してください.

岩手県立大学ソフトウェア情報学部 卒業研究/製作 論文要旨